2025年01月14日

介護職員初任者研修の試験内容、難易度や合格率について解説!例題もご紹介

介護職員初任者研修は、初めて介護のお仕事に就く方の多くが最初に手にする資格です。資格の取得には、130時間の研修を受けた後に行われる修了試験に合格する必要があります※。これから介護職員初任者研修を取得しようと考えている方の中には、修了試験の内容や試験の難易度、合格率などが気になっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

この記事では、介護職員初任者研修の修了試験の試験内容、難易度や合格率、そして合格に向けて知っておきたいスクール選びのポイントをご紹介します。

※修了試験とは別に、レポート提出や評価テストなどスクールごとに規定の課題がある場合があります。

介護職員初任者研修の修了試験の内容や出題範囲、出題形式

試験問題はスクールによって異なる

介護職員初任者研修の修了試験問題は、各スクールが独自に作成しているため、スクールによって内容が異なります。試験時間もスクールによって違いますが、おおむね60分です。試験は、研修を受けたスクールで行われます。
厚生労働省によって方針が定められているので、試験内容や難易度はスクールによる大きな差はありません。それまでに学んできたことをしっかりと振り返り、落ち着いて試験に臨みましょう。

出題範囲はカリキュラム全10科目

出題範囲は、介護職員初任者研修のカリキュラム全10科目です。

項目 科目
職務の理解 ・多様なサービスの理解
・介護職の仕事内容や働く現場の理解
介護における
尊厳の保持・
自立支援
・人権と尊厳を支える介護
・自立に向けた介護
介護の基本 ・介護職の役割、専門性と多職種との連携
・介護職の職業倫理、ほか
介護・福祉サービス
の理解と
医療との連携
・介護保険制度
・医療との連携とリハビリテーション、ほか
介護における
コミュニケーション
技術
・介護におけるコミュニケーション
・介護におけるチームのコミュニケーション、ほか
老化の理解 ・老化に伴うこころとからだの変化と日常
・高齢者と健康
認知症の理解 ・認知症を取り巻く状況
・医学的側面から見た認知症の基礎と健康管理、ほか
障害の理解 ・障害の基礎的理解
・障害の医学的側面、生活障害、心理・行動の特徴、かかわり支援等の基礎的知識、ほか
こころとからだの
しくみと
生活支援技術
・基礎知識の学習
・生活支援技術の学習、ほか
振り返り ・振り返り
・就業への備えと研修修了後における継続的な研修

出題形式は2種類

出題形式は、「選択式のみ」または「選択式+記述式」の2種類があり、スクールによって異なります。記述式の問題があるスクールでも、割合が多いのは選択式の問題です。どちらの出題形式なのかをあらかじめ確認しておくと、試験対策がしやすいでしょう。

介護職員初任者研修について、さらに知りたい方は
「ニチイの介護職員初任者研修」のページも参考にしてください。

介護職員初任者研修の修了試験の難易度や合格率、合格に必要な点数は?


修了試験の難易度

介護職員初任者研修の修了試験の難易度は高くありません。カリキュラムの内容によって得意・不得意があったり、勉強や暗記に自信がなかったりする方も、受講内容をしっかりと振り返り、落ち着いて試験を受ければ、問題なく合格できます。

修了試験の合格率と必要な点数

介護職員初任者研修の修了試験は、落とすことを目的としたものではありません。そのため合格率は、ほぼ100%です。学んできた介護の知識が身についているかを確認するためのもので、テキスト外からの出題やひっかけ問題のような出題はありません。合格に必要な点数はスクールによって異なりますが、70点以上が目安となっています。

修了試験を受ける前に確認しましょう

修了試験で大切なのは、全カリキュラムの受講が終わっていることです。大幅な遅刻をしている場合、出席しているつもりでも、欠席扱いになってしまっている可能性もあります。欠席になっている日はないか、休んだ日の振替授業は受けているか、出し忘れているレポートがないかなどを受験前に確認しておきましょう。出席していないカリキュラムがあると試験を受けられないため、スクール選びの際は、振替制度などを利用できるかもチェックしておくのがおすすめです。

修了試験の追試

修了試験で不合格になっても、心配はありません。どこの知識が不十分だったのかを確認したうえで、追試を受けられるスクールが多いからです。当日に追試が受けられるのか、料金がかかるのか、同じ問題で再受験できるのかは、スクールによって異なります。

介護職員初任者研修の修了試験合格のための勉強方法とは?

社会人になって勉強することから離れてしまっている方は、久しぶりの試験に不安を感じることもあるかと思います。そこで、受講前から知っておきたい、修了試験に合格するために効果的な勉強方法と試験中の注意事項をご紹介します。

試験勉強のポイント

試験勉強で大切なのは、受講内容をしっかりと振り返ることです。特に授業中に講師から「重要」「要チェック」と言われた内容や、レポートで課題として取り上げられた内容は出題される可能性が高いので、後で振り返られるように目印をつけておくとよいでしょう。また、テキスト文中で太字などで強調されている内容も重要です。試験前に重点的にこの3つのポイントを復習しましょう。

また、受講中に浮かんだ疑問点や不明点は後に残さず、すぐに講師に質問をして解消しておくことも、効率的に勉強を進めるポイントです。

試験中の注意事項

試験中に気をつけたいのは、時間配分です。およそ60分で32問以上に回答する必要があります。すべての問題に回答できるように、わからない問題は飛ばして、わかる問題から解いていきましょう。選択問題は、あきらかに違う選択肢を消していく消去法で考えるのもポイントです。記述式の問題は、あまり時間がかからないように要点を抑えて簡潔に記入するようにしましょう。
焦ってケアレスミスをしないように、落ち着いて解答することが大切です。

介護職員初任者研修の学習内容についてさらに知りたい方は、ニチイの「介護職員初任者研修の学習内容」のページを参考にしてください。

介護職員初任者研修の修了試験の例題

介護職員初任者研修の修了試験の内容は、スクールによって異なりますが、厚生労働省によって方針が定められているので大きな差はありません。ここで2つの例題を見てみましょう。

●例題1 介護保険制度に関する次の記述のうち、誤っているものを1つ選びなさい。

  • 1 介護保険の被保険者のうち、市町村に住所をもつ40歳から65歳未満の医療保険加入者を第2号被保険者という。
  • 2 介護保険を実施する保険者は国である。
  • 3 介護保険の様々なサービス利用は、被保険者証が届いてもすぐに受けることができない。
  • 4 介護サービスを利用する者は、原則として利用料の1割(2割、3割)を負担する。
  • 5 介護保険により行われる「保険給付」は、「介護給付」「予防給付」「市町村給付」の3種類である。

※解答:2
介護保険を実施するのは市町村である。

●例題2 口腔ケアを行う効果に関する次の記述のうち、(  )に入る言葉を下から選びなさい。

口腔ケアは、むし歯・歯周病や( ア )を予防するだけでなく、食べる機能を維持・回復し、低栄養の防止や( イ )、( ウ )のある食生活の実現ができます。
1 期待 2 楽しみ 3 回復 4 誤嚥性肺炎 
5 聞く 6 栄養改善

※解答:(ア:4 イ:2 ウ:6)

こちらはサンプルとして作成したものです。また、選択式だけではなく、記述式の問題が出るスクールもあります。

介護職員初任者研修の修了試験合格を目指すためのスクール選びのポイント

介護職員初任者研修の受講時間は130時間と定められており、修了までに一定期間がかかります。通学が必要で期間も長くかかるため、スクール選びが肝心です。


合格率はほぼ100%の修了試験ですが、修了試験はすべての受講が修了していないと受験できないため、欠席したクラスは振替して受講する必要があります。振替が無料でできるのか、同じ校舎で受けられるのかなど、振替制度について確認しておきましょう。

仕事や家庭の都合と調整しながら介護職員初任者研修を受講する場合、通い続けやすい教室を選ぶのも大切です。自宅や職場から通いやすいか、授業の曜日や時間設定などが無理なく通えるかを確認しておきましょう。

介護職員初任者研修の修了試験合格への第一歩はスクール選びから

繰り返しになりますが、介護職員初任者研修の修了試験は、落とすための試験ではありませんので、講義の中で講師が示した重要ポイントなど、学んだ内容をしっかり復習しておけば、ほぼ100%合格できます。

しかし、しっかりした学習や復習のためには、通いやすいスクールを選ぶことが、とても大切になります。無理なく通える立地条件やクラス設定か、授業の振替はしやすいか、修了試験の追試は受けられるのかなどを事前に確認することが大切です。修了試験合格を目指すための第一歩として、まずは自分に合ったスクールを探すことから始めてみてください。

初任者研修をこれから受講する方は、累計120万人以上の修了生を輩出している「ニチイの介護職員初任者研修」が受講できる最寄りの教室を探してみてください。

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