2019年02月22日

医療事務のお仕事

医療事務とは

医療事務とは、病院やクリニックなどの医療機関に勤務し、受付・会計などの患者様応対や、レセプト(診療報酬明細書)の作成・点検といった診療費の請求に関わる事務などを行うお仕事です。

受付業務では、来院された患者様の保険証・診察券の確認や簡単な問診、紹介状の確認などといった応対を行い、患者様の診療が終了したら、診療費の計算と、会計業務を行います。
月に一度、レセプトと呼ばれる診療報酬明細書を作成し、保険組合などの保険者に診療報酬の請求を行います。この診療報酬請求が、医療事務の業務の柱となります。
そのほか、患者様のカルテを管理したり、医療機関によっては診療内容や投薬情報のコンピュータ入力を行う場合もあります。

医療事務のお仕事では専門性が重視されるとともに、患者様と接する機会が多いので、知識やスキルと同様に高いコミュニケーション能力が求められますが、責任感があり、人と接するのが好きな方であれば、未経験からでも早期に活躍できるでしょう。

医療事務は、大規模な病院から町のクリニックまで日本全国に存在するさまざまな医療機関において需要があることから、どの地域でも比較的求人が多いうえ、スキルや経験があればブランクがあっても復職しやすいので、結婚や出産、引越しなどで環境に変化があった場合でも、自分の住む町の医療機関で即戦力として働くことができるのが大きな魅力です。また、「職住近接」を実現しやすい医療事務は、家事や育児などと両立したい主婦にも働きやすいお仕事です。
さらに、レセプトの点検業務などにおいては経験や正確な処理能力が求められることもあり、定年後に嘱託などの雇用形態で働き続けている方もいます。医療事務は、知識やスキルを習得すれば、即戦力として早くから活躍できるとともに、経験を積むことで長く働き続けやすいお仕事であるといえるでしょう。

  • 未経験でも年齢や性別を問わず働ける
  • 家事や育児と両立して働きやすい
  • どの地域でも比較的求人が多く、「職住近接」を実現しやすい
  • 専門的な知識やスキルを身につけることができる
  • 長く働き続けやすい

医療事務の業務

医療事務の主な業務である「受付業務」「会計業務」「レセプト作成・点検業務」について、具体的にご紹介します。

受付業務

受付で患者様をお迎えし、診察券や保険証、簡単な問診や紹介状の確認などを行います。
受付にいる医療事務スタッフは来院された患者様が一番最初に声をかける存在であり、医療機関の印象に大きく影響するので、あたたかい声がけや待合室の「場」の雰囲気づくりなど、特に丁寧なコミュニケーションが求められます。同時に、こちらの気配りに対して、患者様から「ありがとう」と感謝の言葉をいただく機会も多く、特にやりがいを実感できる業務です。
また、歯科医院などでは予約制の場合も多いので、電話での予約受付や診療スケジュールの管理などといった応対も行います。

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会計業務

医師の診療が終わった患者様の診療費の会計を行います。カルテと診療報酬点数表、患者様の加入している医療保険をもとに請求する金額を計算し、ミスのないように会計を行います。
最近では電子カルテを利用する病院やクリニックが増え、コンピュータ入力によって自動的に金額が算出される場合もありますが、医師の作成したカルテと見比べて間違いがないかといった部分にも注意し、慎重かつスピーディに業務にあたる必要があります。知識とスキルが求められる業務です。

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レセプト作成・点検業務

レセプトとは医療機関が健康保険組合などの保険者に医療費を請求するために、行った処置や使用した薬剤を記載した明細書のことです。月に一度、患者様ごとの1ヵ月間のレセプトを作成します。その後、医師のカルテと見比べて間違いがないかも含め、内容が適切であるかを点検し、保険者に保険請求を行います。専門的な知識と、正確な処理能力が求められる業務です。
請求は1ヵ月ごとにまとめて行い、審査機関へのレセプトの提出期限は、前月分が翌月10日までと決まっていますので、月末月初はこのレセプト業務が忙しくなります。
最近では電子カルテを利用する病院やクリニックが増えたので、コンピュータ入力によって算出された明細書の点検や確認が中心ですが、医療機関の収益に直結する部分でもあるため、ここでもミスに注意し、責任感を持って取り組む必要があります。

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医療事務の雇用形態・勤務時間

医療事務は、比較的安定して多数の求人があります。正社員やパートなどさまざまな雇用形態が存在するので、勤務する医療機関によっては、お昼休みに自宅で家事をしたり、子供のお迎えの時間に合わせて帰宅できるといったケースもあるようです。時短勤務が認められるケースも多く、自分の生活に合わせて都合のよい働き方をしやすいのが特長です。
また、女性の多い職場なので家事育児への理解もあり、復職を希望する主婦だけでなくワークライフバランスを重視する方にとっても働きやすい職場だといえるでしょう。

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医療事務の職場

医療事務の職場には、充実した機器や設備で専門的な治療を行う「病院」、町のかかりつけ医として地域医療を支える「クリニック」、「歯科医院」などがあります。全国に病院は約8,400件、クリニックは約102,000件、歯科医院は約69,000件(※)存在し、活躍の場は数多くあります。
勤務先の病院やクリニックの規模・専門性によって職場環境は少しずつ異なり、対応する業務の幅なども変わってきます。

(※)引用:厚生労働省『医療施設調査』平成30(2018)年10月末 医療施設(動態)調査・病院報告の概況

病院

大学病院などの大規模な病院ではスタッフの数が多いため、一人ひとりの特性や希望に合わせて役割分担が明確にされているケースが多く、一般的な受付・会計だけでなく、入院専用の受付など業務もさまざまです。病院によっては、複数の業務をローテーションでまわることもあるようです。

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クリニック(医院・診療所)

町の「かかりつけ医」として地域医療を支えるクリニックは、小規模な医療機関。受付の数も少ないことから、受付から会計までの一連の業務を担当するケースがほとんどです。

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歯科医院(歯科クリニック・歯科診療所)

歯科医院は歯科専門の小規模な医療機関。主に予約制のため、受付・会計業務やレセプト作成・点検などの一般的な医療事務の業務に加えて、診療スケジュールの管理なども行います。また、治療に使用する器具などの準備を手伝うこともあります。

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とっておきたい資格

メディカルクラーク®
メディカルクラーク®(歯科)
クリニック事務技能認定

実務未経験から医療事務を目指すのであれば、資格を取得しておくことをおすすめします。医療事務の資格のうち、代表的なものは「メディカルクラーク®」ですが、歯科、クリニックなどそれぞれのお仕事に向けた講座を受講して、より専門的な資格を取得することもできます。

<メディカルクラーク®>

「メディカルクラーク®」の資格を取得すれば、歯科医院以外のすべての医療機関において、医療事務として働くための能力を備えていることを証明することができます。
メディカルクラーク®資格試験(医療事務技能審査試験)の受験資格は不問で、年12回行われ、自宅で受験することができます。学科試験と筆記形式の実技試験Ⅰ(患者接遇)・実技試験Ⅱ(診療報酬請求事務/診療報酬明細書点検)があり、各科目の得点率が70%以上で合格となります。テキストの参照が可能なので、比較的チャレンジしやすい資格だといえるでしょう。

資格を取得するメリット

医療事務のお仕事は実務未経験でも就職可能ですが、資格を取得しておくと医療事務職として求められる能力を備えていることを証明できるので、就職に有利になるでしょう。

資格取得にかかる期間の目安
独学でも可能ですが、専門の教育講座を受講すれば1.5ヵ月から3ヵ月で資格を取得できる可能性もあります。
身につく知識・スキル
受付・会計などの患者様応対や診療報酬請求業務など、医療事務職として求められるスキルと専門的な知識を身につけることができます。


<メディカルクラーク®(歯科)>

歯科医院の医療事務として働きたい場合には、歯科に特化した「メディカルクラーク®(歯科)」の資格取得がおすすめです。資格取得にあたっては、口腔内の名称など歯科の基礎知識、歯科特有の点数算定方法やレセプト作成・点検などを学びます。



<クリニック事務技能認定>

「クリニック事務技能認定」は、クリニックの受付事務に特化した資格です。クリニック事務技能認定の資格取得にあたっては、クリニックの役割や医療保険制度のしくみ、受付事務などの実務や接遇マナーなど、幅広い知識とスキルが求められます。

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