2023年09月28日

人気のお仕事、医療事務って難しいの?医療事務のお仕事内容や医療事務の資格について紹介

医療事務のお仕事は、病院やクリニックなどの医療機関での勤務となるため、医療保険制度などについての専門的な知識が必要です。また、デスクワークのお仕事以外に、受付や会計などの患者様応対があり、業務の幅が広いという大変さもあります。

「未経験者には難しいお仕事」というイメージを持たれる人も多いようですが、その分やりがいも大きく魅力的なお仕事です。医療事務に必要な専門知識やスキルは、資格取得に向けてしっかり勉強すれば身につけられますし、一度知識やスキルを習得すれば、その専門性から安定したニーズがあるお仕事でもあります。ここでは、医療事務のお仕事内容のほか、やりがいや魅力についてお伝えした後、未経験から医療事務のお仕事に就くために役立つ資格についても解説していきます。

医療事務のお仕事内容は?

医療事務のお仕事内容は、おおまかに、受付業務・会計業務・レセプト業務の3つの業務に分けられます。

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受付業務

病院やクリニックの受付窓口で、患者様をお迎えするお仕事です。患者様から保険証や診察券を預かって内容を確認したり、患者様の基本情報を電子カルテに登録したり、カルテを準備して診察室へ案内したりという業務があります。患者様をお待たせすることなく円滑に業務を行うためには、医療保険制度に関する正しい知識が必要となります。それと同時に、明るく丁寧に患者様の応対をする接遇力も求められます。

会計業務

医師の診療が終わった後、カルテの内容と診療報酬点数表、患者様の加入している医療保険をもとに、患者様に請求する医療費を計算します。最近では電子カルテを導入している医療機関が多いため、自動計算された内容を確認する作業がメインとなります。医師の作成したカルテと見比べて間違いがないか注意しながら、慎重かつスピーディに業務にあたるためには、相応の知識とスキルが求められます。

レセプト業務

病院やクリニックの収入に関わる、診療報酬明細書の作成・点検・提出を行うのが「レセプト業務」です。患者様が窓口で支払う自己負担分以外の診療費用を、健康保険組合や共済組合、市区町村などの保険者に請求します。最近では、ICT化が進んでいるため、自動で算出された明細書の点検や確認が主となりますが、ミスなく確認作業を進めるためには、算定ルールを正しく理解している必要があり、正確な処理能力も求められる大切なお仕事です。

医療事務のやりがい・魅力とは?

専門性が問われる医療事務のお仕事は、日々やりがいを感じられる魅力的なお仕事です。

●医療事務のお仕事のやりがい
・間接的に医療に携われるため、社会貢献ができる
・患者様の助けとなり、感謝されるお仕事である
・地元の医療機関でお仕事することで、地域社会に貢献できる


●医療事務のお仕事の魅力
・専門性や経験が重視されるため、ブランクができても再就職しやすい
・職場となる病院やクリニックが、全国各地どこにでもある
・ライフスタイルに合わせて、働き方を選びやすい


高齢化が進む日本では、ますます医療の重要性が高まっています。医療事務は専門的なお仕事であるからこそ、長く安定して続けられるお仕事だといえるでしょう。

未経験から医療事務のお仕事をするためには?

専門的な知識を問われる医療事務のお仕事は、未経験者よりも経験者が優遇される傾向があります。
しかし、実践力を重視した医療事務の講座を受講し、専門知識やスキルを習得して資格を取得すれば、未経験の人でもお仕事を見つけやすくなります。また、資格保有者は医療事務に必要な専門知識やスキルを習得しているので、就業後も即戦力として活躍することが可能です。

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医療事務の資格取得って難しいの?

ここからは、医療事務の専門知識やスキルを習得できる資格について説明していきます。
医療事務に関わる資格試験にはいくつかあり、代表的なものには、医療事務技能審査試験(メディカル クラーク®)、医療事務認定実務者®試験、医療事務管理士®技能認定試験、診療報酬請求事務能力認定試験などがあります。いずれも国家資格ではなく民間資格です。

医療事務の代表的な資格

医療事務技能審査試験(メディカル クラーク®)

数ある医療事務資格のなかで、受験者が多く規模が大きいポピュラーな資格試験といえば「医療事務技能審査試験(メディカル クラーク®)」があげられます。試験は毎月実施されていて、テキスト参照が可能な在宅受験での実施となります。受験資格は不問で、学歴や実務経験に関わらずチャレンジすることが可能です。合格者には「メディカル クラーク®(医科または歯科)」の称号が与えられます。

試験の形式 在宅受験
出題範囲 [学科]医療保険制度、高齢者医療制度、公費負担医療制度、介護保険制度、医事法規一般、医事業務、診療報酬請求業務、医学一般、薬学一般、診療録
[実技]コミュニケーション(患者応対)、診療報酬請求業務
合格基準 学科および実技のすべての得点率が70%以上

医療事務認定実務者®試験

全国医療福祉教育協会が主催する資格試験で、医療事務の実務における習熟度が問われます。

試験の形式 会場受験または在宅受験
出題範囲 [学科]医療機関での接遇とマナー、社会的マナーと医療機関の接遇、医師との連携、患者との関わり方、医療法と医療法施行規則、医師法と医師の役割、医療保障制度の概要、医療保険の給付、健康保険法と保険診療、後期高齢者医療制度、介護保険制度(サービス)の概要、診療報酬制度、マイナンバー制度、公費負担医療、請求と支払の仕組み、医療事務の流れ、日常業務、レセプト作成の基本、診療報酬の算定における取決めと算定方法
[実技]診療報酬明細書の作成・点検(外来)
合格基準 学科、実技それぞれ正答率が6割以上

医療事務管理士®技能認定試験

株式会社技能認定振興協会(JSMA)が主催する資格試験で、医科と歯科があります。

試験の形式 在宅試験またはインターネット試験
出題範囲 [学科]医療保険制度、公費負担医療制度、診療報酬点数の算定、診療報酬明細書の作成、医療用語等の知識
[実技]レセプト点検、レセプト作成(外来・入院)
合格基準 学科試験:約80点以上
実技試験:点検・各作成問題ごとに約60%以上の得点をし、かつ3問の合計で約80%以上
インターネット試験:70%以上の得点

診療報酬請求事務能力認定試験

(公財)日本医療保険事務協会が実施している資格試験で、医科と歯科があります。医療保険制度や、関連する法令などの知識が問われ、カルテを見ながら診療報酬明細書(レセプト)を手書きで作成する実技試験もあります。医療事務関連の資格のなかでは、比較的難易度が高いと言えるでしょう。

試験の形式 会場受験
出題範囲 [学科]医療保険制度等・公費負担医療制度の概要、保険医療機関等・療養担当規則等の基礎知識、診療報酬等・薬価基準・材料価格基準の基礎知識、医療用語及び医学・薬学の基礎知識、医療関係法規の基礎知識、介護保険制度の概要
[実技]診療報酬請求事務
合格基準 非公開

医療事務の資格は何ヵ月で取れる?

医療事務の資格には複数の種類があり、それぞれ難易度が異なるため、一概に「これぐらいの期間で取得できる」とは言えません。1つの目安として、さまざまな資格スクールが医療事務の資格取得に向けた知識やスキルを習得する「医療事務講座」を開講していますので、その受講期間を、医療事務の資格取得に必要な学習期間と考えればよいでしょう。

受験者数が多くポピュラーな医療事務技能審査試験(メディカル クラーク®)や、医療事務認定実務者®試験の場合、概ね3ヵ月程度の受講期間が設定されていることが多く、資格スクールによっては1.5ヵ月程度の短期集中クラスを開講していることもあります。

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医療事務の資格を取るための勉強方法とは?

医療事務の資格を取得するための勉強方法には、大きく分けて、「専門学校や資格スクールなどに通って学ぶ」「通信教育講座で学ぶ」「市販の参考書や問題集などを使って独学する」の3つの方法があります。それぞれに特徴があり、勉強にかかる費用も違ってきます。自分にはどの勉強方法が合っているのか、いつ・どのように勉強するのかなど、よく考えたうえで勉強方法を決めるべきでしょう。

専門学校や資格スクール

医療事務のコースが設置されている、専門学校や資格スクールなどに通う方法です。
講師から直接教わり、わからないことがあれば、すぐに質問できるのが、通学で学ぶ方法の大きな利点だと言えます。また、資格取得という同じ目的を持つ仲間が周囲にいることもメリットでしょう。「自分ひとりで勉強するのは苦手」という人に、適した学習法だと言えます。

通信教育講座

さまざまな事業者が開講している、医療事務関連の通信教育講座を利用すれば、理解しやすいように工夫された教材で、医療事務の資格取得に必要な知識を効率よく習得できます。また、空いた時間を活用するなど、自分自身の都合に合わせて学習を進めることができます。

独学

市販のテキストや問題集などを使って、自分で学ぶ方法です。比較的安価に学ぶことができ、学習時間や場所の制約を受けることもありませんが、自分で教材を選び、計画を立て、自発的に学習を進める必要があります。

ニチイの医療事務講座(医科)で資格取得を目指そう!

ニチイの医療事務講座(医科)では、医療事務のお仕事に必須の専門知識とスキルを習得します。講座内容は実践的で、動画や確認問題、質問機能などデジタル学習を組み合わせて学ぶことができます。また、医療機関を訪問する職場見学のほか、復習・延長・振替制度など無料の学習サポートも充実しています。さらに、オプションで受講できる「医療事務講座(医科)受験対策セミナー」も人気です。
講座は最短1.5ヵ月で修了することが可能で、修了後は「医療事務技能審査試験(メディカル クラーク®)」の合格を目指します。合格すれば、受付、会計、カルテ管理、オペレータ業務、医療費の請求など、医療事務の業務に必要な知識が身についていることを証明できます。

しっかり勉強をすれば、医療事務のお仕事は難しくない!

医療事務のお仕事は、業務内容の幅が広いだけでなく、専門的な知識やスキルが求められるため、未経験の人には、難しいお仕事だといえるでしょう。しかし、その分やりがいもあり、患者様から感謝される魅力的なお仕事です。

また、未経験の方は医療事務講座(医科)で勉強して医療事務の資格を取れば、お仕事に必要な専門知識やスキルを身につけることが充分可能です。

高齢化が進み、医療分野の職種のニーズはますます高まっています。医療事務は、一度専門知識やスキルを身につければ長く活躍でき、地域社会に貢献できるなど、さまざまなやりがいや魅力を見出せるお仕事です。あなたも魅力いっぱいな医療事務のお仕事を目指してみてはいかがでしょうか。


[初回公開日 2020年03月04日]

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