2022年03月25日

介護福祉士国家試験に合格するための効率的な勉強法とは?勉強時間や受かるコツを解説

介護福祉士国家試験は、難関試験というわけではありませんが、少し勉強しただけで、だれでも簡単に合格できるような試験でもありません。出題される範囲も広く、合格を目指すなら、万全の受験対策をして臨むべきでしょう。
この記事では、どのように勉強すればよいか、わからないという人のために、いくつかある勉強法のメリット・デメリットや、効率よく勉強を進めるためのポイント、必要な勉強時間の目安などについて紹介します。着実に介護福祉士国家試験の合格を目指したいという方は、ぜひご一読ください。

介護福祉士国家試験の概要

介護福祉士は、介護の分野では唯一の国家資格です。介護福祉士国家試験に合格し、かつ所定の登録手続きを行うことで、「介護福祉士」の名称を名乗ることができ、介護福祉士として介護業務に就くことができます。試験は、年に一度実施されます。筆記試験と、筆記試験の合格者に課せられる実技試験があり、筆記試験は例年1月下旬に、また実技試験は3月上旬に実施されています。なお、2016年度(第29回)試験以降は、受験者の大半は実技試験が免除されています。
筆記試験では、「人間と社会」「介護」「こころとからだのしくみ」「医療的ケア」の4領域から、各領域を横断するような総合問題が出題されます。総得点の概ね60%程度を得点し、かつ出題科目群のすべてにおいて得点することが、筆記試験の合格基準とされています。

介護福祉士国家試験に合格するための勉強方法

介護福祉士国家試験に向けた勉強方法には、大きく分けて、「通学」「通信教育」「独学」の3つがあります。それぞれにメリット・デメリットがありますので、どのような特徴があるのかを理解し、自分に合った勉強方法を選びたいものです。

通学

介護福祉士国家試験対策として、多くの人が思い浮かべるのは、資格スクールなどが開講している介護福祉士国家試験対策の講座に、通学して勉強する方法でしょう。
講座に通学して学ぶ最大のメリットとしては、講師と対面し、周りに「介護福祉士国家試験合格」という同じ目的を持った受講生がいるなかで、適度な緊張感を保ち、互いに励まし合ったり刺激し合ったりしながら学べることでしょう。わからないことがあっても、その場で講師に質問することで解決できますし、効率的な学習のコツを教わることができるかもしれません。
デメリットとしては、学習する時間と場所の制約を受けますが、これは通学して学ぶ特性上、致し方のないことでしょう。学習にかかる費用も、通信教育や独学の場合と比べると、高くなる面は否めません。
これらのメリットとデメリットを勘案して、多少お金がかかっても、通学して学べるメリットを活かしたいという人に向いている学習方法だと言えるでしょう。
なお、事業者によっては、通学と通信教育を併用した講座を設けている場合もあります。詳しくはこちらをお読みください。

通信教育

通信教育講座を利用して学ぶ方法です。
メリットとしては、理解しやすいように工夫して作成された教材で、介護福祉士国家試験に合格するために必要な内容を、順序立てて学習できることが挙げられます。また、提出期限までの間であれば、ある程度は自分のスケジュールに合わせて学習を進められますので、通学で学ぶ方法に比べると自由度は高いと言えるでしょう。
一方、通信教育講座は、自分一人で学習を進める必要があります。自分だけだと集中して学べないという人には、少しハードルが高い方法かもしれません。

通学と通信教育の併用

事業者によっては、通学と通信教育を併用するコースを設置している場合もあります。両者を組み合わせることで、「直接質問できる」「仲間と一緒に学べる」といった通学のメリットと、「時間の自由度が高い」という通信講座のメリットの、「イイトコ取り」が期待できると言えます。
一例として、ニチイの「介護福祉士国家試験対策講座」は、通学・通信併用コースと、通信のみのコースの両方が開講されていますので、自身の都合や好みに合わせて学習方法を選ぶことができます。講座の詳細は、こちらをご参照ください。

独学

介護福祉士国家試験の受験者には、市販されている試験対策問題集を購入したり、インターネットで入手できる過去の試験問題を解くなどして、独学で試験対策を進める人もいます。
独学のメリットとしては、学習にかかる費用を抑えられることや、自分のスケジュールに合わせて学習できるといった点があります。一方で、教材選定を自分で行う必要があり、また、教えてくれる人や、一緒に学ぶ仲間がいないことで、覚えられなかったことを積み残してしまいがちだったり、学習のモチベーションを保つための工夫が必要だという側面もあります。
「独学は不安」だという人には、合格のために覚えるべき内容を効率よく学べる通学や、通学と通信教育を併用しているコースの受講をおすすめします。

介護福祉士国家試験に合格するために、効率のよい勉強法とは?

介護福祉士国家試験の筆記試験は、全11科目から出題されます。出題範囲が広く、しかも全科目で得点することが、合格の条件の一つです。そのため、覚えるべきことも多岐にわたります。
国家試験当日までの限られた期間で、より多くの内容を覚え、合格に近づくためには、勉強法を工夫して、少しでも効率よく学習を進めたいところです。
では、どのように勉強を進めれば、効率的だと言えるでしょうか。

効率のよい勉強法①―初めに「全体像」を把握する

いきなり勉強に取りかかる前に、これから学ぶ対象の「全体像」を把握しておくと、以降の学習を効率的に進めやすいと言えます。
介護福祉士国家試験の筆記試験とは、どのような試験で、どのような問題が出題されるのかを、過去の試験で出題された問題(いわゆる「過去問」)に目をとおすなどして、イメージをつかんでおきましょう。出題される11科目は決まっていますので、できれば科目ごとに、どんな問題が出題されているのか把握できるとベターです。
このようにして全体像を把握しておけば、そのなかで自分が得意そうな科目や、これから重点的に勉強する必要がありそうな科目が見えてきますので、勉強を進めるうえで役立ちます。

効率のよい勉強法②―ポイントを絞って暗記する

介護福祉士国家試験の受験勉強では、暗記は避けて通れません。「昔から暗記は苦手」だという人にとっては、悩みの種かもしれません。
また、「書かれていることを丸暗記すれば、何が出題されても大丈夫」と考える人がいるかもしれません。しかし、ただ闇雲に多くの内容を覚えようと思っても、人はそうそう簡単に記憶できるものではありません。そもそも、暗記とは合格するための手段であって、暗記することが目的ではないのです。
着実に覚えるには、テキストに書かれている内容のなかでも、特に大事な要点に絞って、そこを重点的に覚えるようにするべきでしょう。
暗記が得意だという人のなかには、自分なりの工夫をしている人もいるようです。これは1つの例ですが、「覚えるべき内容を、実際のシーンとして頭の中にイメージする」という人がいます。文字だけで覚えるよりも、ビジュアルの記憶が加わることで、後から記憶が再生しやすくなるのかもしれません。あくまでも一例に過ぎませんが、試されてみてはいかがでしょうか。

効率のよい勉強法③―「過去問」を解いてみる

学習が進んできたら、覚えるだけでなく、過去の試験で出題された問題、いわゆる「過去問」を解いてみましょう。実際に出題された問題の形式に触れることで、覚えたことが知識として定着していたか、あるいは理解が不十分だったかを確認できます。

介護福祉士国家試験に合格するための勉強時間

効率よく学習を進めるための工夫をする一方で、介護福祉士国家試験合格を目指すのであれば、ある程度の勉強時間を確保することも必要だと言えます。どのくらいの時間を、学習に費やすべきでしょうか。
合格するために必要十分な知識を身につけるために、どれだけの勉強時間が必要なのかは、個人差もあり、一概には言えません。1日のなかで学習にあてられる時間も、人それぞれでしょう。本記事の内容を1つの目安として、学習スケジュールを立てるための参考にしてください。
なお、通信教育の場合は、学習の進め方を説明している「学習ガイドブック」などで、勉強時間の配分についてもアドバイスしてくれますので、読んで参考にするとよいでしょう。一方で、独学の場合は、どれだけの期間をかけて、1日でどれだけの時間を学習にあてるかを、自分で考える必要があります。

試験勉強の開始時期

通学や通信教育では、多くの場合、次回の介護福祉士国家試験を受験することを想定した学習スケジュールが組まれています。一例として、ニチイの「介護福祉士国家試験対策講座」は、受講期間の目安を6ヵ月(最短2ヵ月)と設定しています。講座の詳細は、こちらをご参照ください。
独学であれば、できれば1年前から、遅くとも3ヵ月前には、勉強を始めたいところです。例年であれば6月下旬頃に、その年度(翌年の1月に実施)の介護福祉士国家試験についての詳細が公表され、7月頃には各出版社から問題集などが発売されます。独学をスタートする時期についての、1つの目安とも言えるでしょう。

1日の勉強時間

通信教育を利用する場合と、独学の場合は、自分自身で勉強するための時間を確保する必要があります。短時間で効率よく覚えることができる人もいれば、じっくり時間をかけて覚えたい人もいますので、1日あたりの勉強時間は人それぞれだと思いますが、どんなタイプの人でも、たとえ短時間であっても、1日のどこかに必ず勉強時間を設けるようにしたいものです。また、在職中の人でも、少なくとも1日30分から1時間は、勉強時間にあてるようにしてください。
ただし、無理をして長時間勉強しようとすると、学習の効率やモチベーションを維持するのが大変です。お仕事や日常生活と両立させながら、短時間でもよいので、毎日勉強時間を積み重ねていくことを目指しましょう。「継続は力なり」です。

介護福祉士国家試験に受かるコツは?

介護福祉士国家試験には、「こうすれば、必ず合格できる」という勉強方法はありません。着実に合格を目指したいと思うなら、限られた時間のなかで効率的に学習を進め、試験本番で手堅く得点できる実力を身につけることに尽きます。ただ、「こうすれば、合格に近づける」というコツのようなものは、いくつかありますので紹介します。

得意分野で得点を稼ぐ

介護福祉士国家試験に合格するためには、出題される全分野で得点しなければならないため、全分野を満遍なく学んでおく必要があります。
とは言え、学習を進めていくと、得意な分野や苦手な分野も出てくることでしょう。
苦手な分野の設問では、必ずしも、満点をとる必要はありません。それよりも、得意分野を重点的に勉強して力をつけることで、その分野の設問では高得点が期待できます。苦手分野で思うように得点できなかったとしても、得意分野の得点でカバーすることが可能になるのです。

「過去問」で予行演習を行う

「過去問」には、試験対策の1つとして、ぜひチャレンジしておきましょう。その際には、本番の試験と同じ制限時間内で解いてみることをおすすめします。試験問題の全体の分量と、すべての設問に回答するための時間配分をあらかじめ把握しておけば、試験当日もあわてることなく、落ち着いて解答しやすくなります。

体調管理も試験対策の1つ

合格したいという一心で勉強を頑張ることは大切ですが、頑張りすぎて、生活リズムを乱したり、試験直前に体調を崩すことは避けたいものです。例年、筆記試験が実施される1月は、風邪やインフルエンザなどが流行しやすい時期でもあります。
決して無理はせず、1日の勉強時間を決めたら、自分のペースで勉強を進めることも、合格に近づくためのコツの1つだと言えます。

しっかり対策して臨めば、介護福祉士国家試験合格が見えてくる

介護福祉士国家試験の合格率は、例年、70~75%前後で推移しています(※)。毎回、受験者の4人に1人は、不合格になっているのです。このことからも、だれでも簡単に合格できるような試験ではないと言えます。
しかし、「合格する」という強い意志を持ち、しっかりと学習計画を立て、自分に合った方法で勉強を進め、着実に実力をつければ、合格は見えてくるでしょう。「難しそうだから」「勉強は苦手だから」というだけで、しり込みするのは、もったいないことです。一歩を踏み出して、「受験者4人のうちの3人」に入ることを目指しましょう。
介護福祉士資格を取得すれば、対応できるお仕事の幅が広がるだけでなく、勤務先でのキャリアアップにつながったり、待遇面で優遇される場合もあります。介護の分野で長く活躍するためにも、ぜひ介護福祉士の国家資格取得を目指すことをおすすめします。

  • ※2020年度(第33回)、2019年度(第32回)、2018年度(第31回)の「介護福祉士国家試験合格発表」(厚生労働省)より

第33回介護福祉士国家試験合格発表
第32回介護福祉士国家試験合格発表
第31回介護福祉士国家試験合格発表

しっかり対策して臨めば、介護福祉士国家試験合格が見えてくる
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