2024年10月01日
介護福祉士とは?資格の概要や、取得するための方法、資格取得のメリットなどを解説
社会全体で介護サービスへのニーズが高まり、介護サービスに関連する資格に対する人気が高まっています。そのなかで、特に注目を集めている資格の1つが、「介護福祉士」です。
しかし、介護福祉士という資格の名称は聞いたことがあっても、資格を取得することで何ができるようになるのか、介護福祉士の資格を持つ介護職員と持たない介護職員ではどのように違うのかなど、介護業界で働いている人以外には、わかりにくい面もあります。
そこで本記事では、介護福祉士がどのような資格であるのかを解説します。一般によく聞かれる「介護士」と介護福祉士では、どのように違うのかを説明したうえで、介護福祉士のお仕事の内容や、介護福祉士の資格を取得するメリットについてご紹介するほか、介護福祉士国家試験の概要や受験資格について、さらには、国家試験合格後に介護福祉士として働くまでの道筋についても解説します。介護サービスに関連する資格を取得して、介護業界で活躍したいと考えている方は、ぜひご一読ください。
- 介護福祉士とは?
- 介護福祉士と介護士の違い
- 介護福祉士のお仕事内容
- 介護福祉士の資格を取得するメリット
- 介護福祉士の給料事情
- 介護福祉士になるには?
- 介護福祉士国家試験の概要
- 介護福祉士国家資格の合格率・難易度は?
- 介護福祉士国家試験の合格後にするべきこと
- 介護福祉士は介護のお仕事を続けるならぜひ取得したい資格
介護福祉士とは?
介護福祉士とは「社会福祉士及び介護福祉士法」(1987年5月26日制定)によって定められた、介護分野で唯一の国家資格です。国家試験に合格して介護福祉士の資格登録をした人しか、介護福祉士を名乗ることはできません。福祉系の国家資格である、社会福祉士・精神保健福祉士と共に「3福祉士」と呼ばれており、介護職のなかで中核的な役割を担っています。
介護福祉士は、現場で働く介護職としては最上位にあたる資格です。介護の入門資格である「介護職員初任者研修」から上位資格である「介護福祉士実務者研修」を経て、介護の仕事をしながら「介護福祉士」を目指すというキャリアパスが確立されています。
介護福祉士の資格を取得すると、介護について十分な知識や技術、経験が備わった人材と見なされ、介護を必要とする方にとって適切な介護サービスを提供するだけではなく、介護職員の指導や育成も行えるようになります。一度取得すれば更新の必要がないため、全国で通用する一生モノの資格と言えるでしょう。介護職でキャリアアップを目指す方、介護職員として自信を持ちたい方、さらに介護の知識や技術を磨きたい方には、ぜひ目指してもらいたい資格です。
介護福祉士と介護士の違い
介護福祉士と似たような呼称に、「介護士」があります。介護福祉士と介護士では、何が違うのでしょうか。
実は、介護士という名称の資格は存在しません。一般に介護士は、「介護職員」や「介護スタッフ」と同様に、「介護事業所」で介護業務に就いている人を指す総称として用いられていますが、介護従事者を総称する表現としては、「介護職」が適切です。よって、介護職のなかに、介護福祉士国家試験に合格した「介護福祉士」が含まれていると考えるとよいでしょう。
介護福祉士のお仕事内容
介護福祉士のお仕事には、どのようなものがあるのでしょうか。主な業務としては、介護サービス利用者の日常生活をサポートする介護業務や、介護サービス利用者のご家族に対する助言や指導、介護サービスの現場でほかの介護職員を束ねるマネジメント業務などがあります。このうち、介護業務は大きく「身体介護」と「生活援助」の2つに分けられます。
身体介護
「身体介護」とは、介護サービス利用者の身体に触れて行う介護です。食事や着替え、入浴、排せつなどの介助が、「身体介護」に該当します。
生活援助
「生活援助」は、介護サービス利用者の身体に触れずに、日常生活のサポートを行う介護です。介護サービス利用者の食事の支度・片付けや部屋の掃除などが、「生活援助」に該当します。
ご家族への助言・指導
介護サービス利用者のご家族に対して、自宅で介護を行う際の相談に応じたり、自宅での介護の方法や福祉用具について助言や指導を行うことも、介護福祉士のお仕事の1つです。
マネジメント・その他
介護福祉士は、介護サービスの現場で、自分自身が介護職員として介護の業務を行うだけでなく、リーダーとしてほかの介護職員を束ね、必要に応じて助言・指導などを行う場合もあります。
勤務する介護事業所によっては、介護福祉士資格取得者に対して、事業所の管理職などを任命する場合もあるようです。また、特に訪問介護事業所に勤務する場合、介護福祉士は法律で設置が義務付けられている「サービス提供責任者」として、訪問介護計画の作成などを行うこともあります。
介護福祉士の資格を取得するメリット
介護福祉士は、介護分野では唯一の国家資格です。資格を取得していることで、介護に関して一定水準以上の専門知識や技術を持っていることを、客観的に証明できます。
就職する際も、介護福祉士資格取得者は、採用や待遇の面で有利になることがあるようです。また、介護事業者によっては、管理職登用などの条件に、介護福祉士の資格取得を条件としている場合もあります。
メリット①-より高度な技術や知識を身につけられる
介護福祉士国家試験に合格するには、多岐にわたる分野を学んで理解する必要があるため、受験勉強を通じて介護の高度な技術や知識を身につけられます。
メリット②-対応できる業務の幅が広がる
介護職員として行う「身体介護」や「生活援助」などの介護業務に加えて、介護福祉士は、介護の現場でリーダー的なポジションを任されることもあります。また、訪問介護事業所における「サービス提供責任者」など、法律で介護福祉士資格取得者に認められている業務を行うこともできます。
メリット③-待遇に反映
介護事業者によっては、介護福祉士資格取得者に対して、資格手当などが支給される場合があります。また、職場でリーダーや管理職に登用されれば、職位に応じた役職手当が支給されることもあります。なお、介護福祉士の給与については、次の項目で詳しく紹介します。
メリット④-就職・転職に有利
介護福祉士資格取得者は、メリット①②で挙げたように、自身が介護職員として介護サービスを行うだけでなく、管理的な業務を任されることがあります。採用後すぐに職場の即戦力として活躍できると期待されることから、就職・転職の際も、介護福祉士の資格を持っていることで有利になることもあるようです。
介護福祉士の給料事情
介護福祉士として働くうえで、給与額がどのくらいなのかは、だれしも気になるところでしょう。
介護福祉士を含めた、介護職員の平均的な給与額について、厚生労働省の調査結果では次のような金額となっています。示されている給与額は全国平均値であり、地域差があったり、介護事業者によっても異なりますが、おおよその目安として参考になると思われます。
介護職員の平均給与額(月給・常勤の者、保有資格別)
平均勤続年数 | 2022年 | 2021年 | 差(2022年-2021年) | |
---|---|---|---|---|
全体 | 8.7年 | 318,230円 | 300,740円 | 17,490円 |
保有資格あり | 8.9年 | 321,120円 | 304,230円 | 16,890円 |
介護福祉士 | 9.5年 | 331,690円 | 314,930円 | 16,760円 |
実務者研修 | 6.5年 | 302,500円 | 289,410円 | 13,090円 |
介護職員初任者研修 | 8.0年 | 302,910円 | 286,530円 | 16,380円 |
保有資格なし | 5.3年 | 270,530円 | 250,600円 | 19,930円 |
- (厚生労働省「2022年(令和4年)度介護従事者処遇状況等調査結果」より引用)
- ※介護職員等ベースアップ等支援加算を取得している事業所の場合
この表から、全体的な傾向として、介護職員の給与は増加傾向にあることがわかります。そのなかでも、介護福祉士資格取得者の平均給与は「実務者研修」や「介護職員初任者研修」の資格取得者よりも高くなっています。これらから、一概には言えないものの、介護福祉士の資格を取得すれば、給与額も上がる可能性が大きいと考えてよいでしょう。
介護福祉士になるには?
介護福祉士になるには、介護福祉士国家試験に合格する必要があります。介護福祉士国家試験を受験するためには「養成施設ルート」「実務経験ルート」「福祉系高校ルート」「経済連携協定(EPA)ルート」のいずれかにより、定められている資格要件を満たして、受験資格を取得する必要があります。
介護業務に就いたことのない人が、介護福祉士を目指すのであれば、上記4つのルートのうち、「実務経験ルート」で受験資格を得るのが一般的です。介護事業所に勤務して、介護サービスの実務を3年以上経験し、かつ、別途定められている研修を受講し修了することで、受験資格を得る方法です。なお、2023年度(第36回)介護福祉士国家試験受験者数約7.5万人のうち、約9割の人が実務経験ルートで受験しています。
介護福祉士国家試験の受験資格を取得するためのルート
- (公財)社会福祉振興・試験センターのホームページより、「受験資格(資格取得ルート図)」を転載
実務経験ルート
介護等の実務経験と「介護福祉士実務者研修」の修了によって、介護福祉士国家試験の受験資格を得るルートです。介護事業所で3年(1,095日)以上、かつ、従事日数540日以上の介護等の実務経験があり、加えて「介護福祉士実務者研修」を修了するか、「介護職員基礎研修」(2012年度に廃止)と「喀痰吸引等研修」の2つを修了することで、受験資格が得られます。
養成施設ルート
文部科学大臣および厚生労働大臣が指定する介護福祉士養成施設(大学、短期大学、専門学校など)において、所定の課程を修了することで、介護福祉士国家試験の受験資格を得るルートです。養成施設に通う期間は、普通科高校を卒業している人は2年以上、福祉系大学・社会福祉士養成施設・保育士養成施設のいずれかを卒業している人は1年以上とされています。
福祉系高校ルート
福祉系高校の課程を修了することで、介護福祉士国家試験の受験資格を得るルートです。このルートには、①2008年度以前に福祉系高校に入学し、旧カリキュラムを学んだ方、②2009年度以降に福祉系高校に入学し、新カリキュラムを学んだ方、③福祉系特例高校を卒業し、かつ従業期間9ヵ月(273日)以上かつ、従事日数135日以上の介護の実務経験がある方と受験資格を得るために3つのパターンがあります。
経済連携協定(EPA)ルート
日本政府が他国と結んでいる経済連携協定(EPA)に基づいて日本で働いている、インドネシア・フィリピン・ベトナムいずれかの国籍を持つ人が、日本の介護福祉士国家試験の受験資格を得るためのルートです。日本の介護事業所で3年(1,095日)以上、かつ、従事日数540日以上の介護等の実務経験があり、加えて「介護福祉士実務者研修」を修了することで、受験資格が得られます。
介護福祉士国家試験の受験資格について、さらに詳しく知りたい方は、こちらの記事もご参照ください。
介護福祉士国家試験の概要
試験は年に一度、例年1月下旬に実施されています。2024年度(第37回)介護福祉士国家試験の概要は、次のとおりです。
※試験の概要は変更になる場合もありますので、介護福祉士国家試験を実施している(公財)社会福祉振興・試験センターのホームページなどで、最新の情報をご確認ください。
試験日
2025年1月26日(日)
試験の内容
次の11科目群から出題されます。
1 人間の尊厳と自立、介護の基本
2 人間関係とコミュニケーション、コミュニケーション技術
3 社会の理解
4 生活支援技術
5 介護過程
6 こころとからだのしくみ
7 発達と老化の理解
8 認知症の理解
9 障害の理解
10 医療的ケア
11 総合問題
設問は、五者択一のマークシート方式です。合格基準は、受験年度によって上下の変動はありますが、全体の約60%程度で得点し、かつ11科目群すべてで得点していることとなっています。
受験手数料
18,380円
受験申し込みの手続き
例年6月下旬に、介護福祉士国家試験を実施する(公財)社会福祉振興・試験センターより、その年度(年が明けた翌年に実施される試験)の介護福祉士国家試験の概要が発表され、「受験の手引」の配布が始まります。この「受験の手引」には、受験申し込みに必要な書類などが同封されていますので、まずは「受験の手引」をインターネットか郵便ハガキで請求して取り寄せます。「受験の手引」が手元に届いたら、必要事項を記入し、提出が必要な書類などをそろえて、受付期間内に出願します。
2024年度(第37回)試験の受講申し込み受付期間は、8月7日(水)~9月6日(金)です。
受験会場
試験は、全国35試験地で実施されます。詳しくは、(公財)社会福祉振興・試験センターのホームページでご確認ください。
目安の勉強時間
介護福祉士国家試験の受験に向けた学習方法としては、過去問題を繰り返し解いて、知識を定着させることが重要です。なお、合格するには250時間程度の勉強時間が必要だと言われているようです。人により差はありますが、これは1日1~3時間ほどの勉強を3ヵ月~半年の間続ける計算になります。
また、効率よく学びたい人は、受験対策講座を受講するのも1つの手段でしょう。受験対策講座には資格スクールなどが開講している通学講座や通信教育講座があり、受講期間が2ヵ月~半年程度のもの、各科目の要点だけを数日間で学ぶものなどさまざまなコースが用意されています。
大切なのは、自分に合った勉強方法でコツコツと知識を身につけることです。夏頃から受験勉強をスタートし、日々の学習を習慣づけるとよいでしょう。
介護福祉士国家資格の合格率・難易度は?
介護福祉士国家試験は、どれくらいの難易度なのでしょうか。
まずは、過去に行われた介護福祉士国家試験の合格率・合格者数および合格ラインの推移を見てみましょう。
実施時期 | 受験者数(人) | 合格者数(人) | 合格率 |
---|---|---|---|
2019年度 (第32回) |
84,032 | 58,745 | 69.9% |
2020年度 (第33回) |
84,483 | 59,975 | 71.0% |
2021年度 (第34回) |
83,082 | 60,099 | 72.3% |
2022年度 (第35回) |
79,151 | 66,711 | 84.3% |
2023年度 (第36回) |
74,595 | 61,747 | 82.8% |
- (厚生労働省「第36回介護福祉士国家試験の受験者・合格者の推移」より)
介護福祉士国家試験 合格ラインの推移
[2019年度(第32回)~2023年度(第36回)]
実施時期 | 総得点 | 合格基準点 |
---|---|---|
2019年度(第32回) | 125 | 77 |
2020年度(第33回) | 125 | 75 |
2021年度(第34回) | 125 | 78 |
2022年度(第35回) | 125 | 75 |
2023年度(第36回) | 125 | 67 |
- (厚生労働省「第36回介護福祉士国家試験の受験者・合格者の推移」「第32回介護福祉士国家試験合格発表」「第33回介護福祉士国家試験合格発表」「第34回介護福祉士国家試験合格発表」「第35回介護福祉士国家試験合格発表」「第36回介護福祉士国家試験合格発表」各回の合格基準及び正答についての参考資料より)
介護福祉士国家試験の合格率は40~60%台を保っていましたが、2016年度(第29回)試験以降の合格率は70%前後となり、直近2年の試験(2022年度(第35回)、2023年(第36回))では80%を超えています。
近年、合格率は上がっていますが、試験が簡単になったわけではありません。理由としては、2016年度(第29回)試験から、「実務経験ルート」の受験資格に介護福祉士実務者研修の修了が義務付けられたため、知識をしっかりと身につけたうえで受験する人が増えた結果だと考えられています。受験者数は2005年度(第18回)試験から2015年度(第28回)試験までは13~15万人ほどでしたが、2016年度(第29回)試験では7万人台となり、その後も10万人を超えていません。
合格率だけを見ると難易度はそれほど高くないように思えますが、大半の受験者が受験資格を得る実務経験ルートでは、3年以上(従事日数540日以上)の実務経験と介護福祉士実務者研修の資格取得が必要なため、容易に取れる資格ではないと言えるでしょう。
介護福祉士国家試験の合格後にするべきこと
介護福祉士国家試験の合格者は、例年3月下旬に発表されます。しかし、国家試験に合格しても、それだけでは介護福祉士を名乗ったり、介護福祉士として介護業務に就くことはできません。合格後のステップとして、定められた証明書類を提出するなど、資格登録の手続きをとる必要があります。
資格登録の際に必要な書類や、資格登録の手順は、次のとおりです。なお、記載の情報は2023年7月現在のものであり、手続きの際は必ず最新の情報をご確認ください。
介護福祉士の「資格登録」に必要な書類
介護福祉士国家試験の合格者が「介護福祉士」を名乗るためには、(公財)社会福祉振興・試験センターに、必要要件を登録する必要があります。必要要件とは、「氏名」「生年月日」「登録番号」「登録年月日」「本籍」「合格年月」です。
資格登録の際に必要な書類などは、次のとおりです。
①介護福祉士の資格登録に必要な書類(全合格者共通)
登録申請書 | (公財)社会福祉振興・試験センターから郵送されます(合格証書に同封)。 |
---|---|
収入印紙(9,000円) | 介護福祉士の「資格登録」は、国が定める登録免許税の課税対象となるため、納付した証明として必要です。 郵便局などで購入できます。 |
登録手数料(3,320円) | (公財)社会福祉振興・試験センターに納付する手続料です。 納付書は、試験センターから郵送されます(合格証書に同封)。 |
振替払込受付証明書など 支払いを証明する書類 |
上記の登録手数料を金融機関の窓口で支払った後に、受領印を捺印して戻してくれます。 |
戸籍を証明する書類として、 次のうち、いずれか1通 ・戸籍抄本の原本 ・戸籍の個人事項証明書の原本 ・本籍が記載された、住民票の原本 |
役所(役場)などで発行を申請し、入手できます。 窓口で申請する際に、運転免許証やマイナンバーカードなどの「本人確認書類」が必要です。また、発行してもらう書類によって、それぞれ手数料がかかります(例:戸籍抄本の原本は450円) ※外国籍の方は、こちらをお確かめください。 |
(該当者のみ) 介護福祉士養成施設などの 卒業(修了)証明書の原本 |
それぞれの施設などで発行してもらう書類です。 |
②受験資格を満たしたことを証明する書類(該当する合格者のみ)
受験申し込みの時点で、受験資格を得るために必要な実務経験日数を満たしていなかったり、「介護福祉士実務者研修」を修了していないなどの理由で、受験資格欄に「見込」と記載されていた合格者は、受験した年度内に受験資格を取得できたことを証明する書類が必要です。
実務経験が3年に達した場合は「実務経験証明書」を、実務者研修を修了した場合は「実務者研修修了証明書」を、4月上旬までに(公財)社会福祉振興・試験センターへ提出します。
介護福祉士の「資格登録」までの流れ
介護福祉士国家試験に合格してから、資格登録までの流れは、次のとおりです。
STEP1:書類の受け取り
(公財)社会福祉振興・試験センターから、郵便で合格証書と一緒に届く書類を手元に準備する。
↓
STEP2:申請書の記入
同封されている「登録の手引き」を見ながら、登録申請書に必要事項を記入する。
↓
STEP3:戸籍の証明書準備・各種支払い
役所・役場などで、戸籍の証明書を発行してもらう。
郵便局などで、収入印紙(9,000円)を購入して、登録申請書の所定欄に貼る。
同封されている「払込票」を使って、金融機関や郵便局の窓口で、登録手数料(3,320円)を支払う。
↓
STEP4(該当者のみ):証明書を用意
卒業証明書、実務経験証明書、研修修了証明書など、各種証明書類が必要な場合は用意する。
↓
STEP5:郵送
提出書類の漏れや、記入に不備がないことを確認したら、(公財)社会福祉振興・試験センター宛に、簡易書留で発送する。
↓
STEP6:登録証が到着
介護福祉士の登録簿に「介護福祉士」として登録され、1ヵ月ほどで(公財)社会福祉振興・試験センターから登録証が郵送される。
↓
STEP7:手続き完了
「介護福祉士」として、介護業務に従事することができる。
なお、(公財)社会福祉振興・試験センターの審査において書類の不備や不足があった場合は差し戻され、再提出が必要になります。
介護福祉士は介護のお仕事を続けるならぜひ取得したい資格
介護福祉士は、介護分野では唯一の国家資格であり、かつ、だれでも簡単に取得できる資格とは言えません。それだけに、介護福祉士資格を取得していることは、介護業務について高度な専門性を持っていることの証となります。
高齢化が進む日本では、介護分野の人材に対する需要が、今後も増え続けると見られています。とりわけ、介護サービスの現場で即戦力として活躍できる介護福祉士の存在意義は大きく、期待されるところも大きいでしょう。
介護福祉士資格を取得すれば、対応できる業務の範囲が大きく広がります。お仕事の幅が広がれば、自分自身のスキルアップになるだけでなく、待遇面や昇格などで有利に働くことがあるかもしれません。また、別の介護事業者に転職する場合も、介護福祉士の国家資格があれば、よりスムーズに転職活動を進められるでしょう。介護のお仕事を長く続けようと考えるならば、ぜひ介護福祉士資格の取得をおすすめします。
[初回公開日 2022年10月25日]